[恒星物理学] Sahaの式

原子の電離度はSahaの式を使って求めることができます。この節ではSahaの式を導出してみましょう。LTEではr回電離したイオンからr+1回電離したイオンへの電離(ionization)とその逆の再結合(recombination)は平衡にあり

のように書けます。,および電子の化学ポテンシャルをで割った量をそれぞれ、, , と書くと平衡状態ではより

…(*)

の関係があります。

,イオン、イオンおよび電子の数密度をそれぞれとし、各粒子がマクスウェル・ボルツマン分布に従うとすると単原子分子理想気体の(**)式より

…(#)

が得られます。ここでイオンの質量をとして、電子の質量をとしました。また、電子の内部状態のエネルギーはとし、分布関数はのスピン方向に対する電子のスピンの自由度が2であることから、としました。(*)式の関係から

が得られるので、(#)式を使うと

…(%)

を得ます。これがSahaの式です。ここで

で定義され、電離エネルギーを表します。電子の数密度は全ての元素に対する電離度がわかればわかる量なので、逐次的に求めることができます。(%)式は電子の数密度の代わりに電子の分圧を使って

とも表すことができます。

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