[恒星物理学] 光子ガス(黒体放射, Blackbody radiation)

光子は静止質量がゼロの粒子なので、状態式の一般論の(#)式より、となります。これは光のエネルギーがで与えられ、運動量はであることに一致します。光子には内部状態がないので状態式の一般論の(*)式として構いません。また光の2方向の偏光の自由度があるので、z=2です。また、光子の数密度を, 化学ポテンシャルをと書くと、熱平衡ではが成り立っている必要がありますが、光子の数は必ずしも保存しないので、である必要があります。これらのことと光子がボース粒子であることを状態式の一般論の(*)式に使うと、運動量pでの単位位相空間体積あたりの光子の数は

…(*)

と表されます。したがって、光子の数密度は

…(*1)

と表されます。最後に出てくる形の積分はリーマンのゼータ関数を使って

と表されます。ここで、簡単のためは正の整数としました。関数はの時

で表され、特別なについてはなどとなります。したがって(*1)式は

また光子による圧力である輻射圧状態式の一般論の(*2)と(*)から

…(#)

aは輻射定数(radiation constant)と言われるものです。

また単位体積あたりの輻射(放射)エネルギー(radiation energy density)は状態式の一般論の式(*3)と(*)を代入して

と得られます。この関係は

のように表すこともできます。さらに光子(photon)に対して、(νは振動数wavenumber, λは波長 wavelengthを表します)の関係があるので、単位体積単位振動数あたりのエネルギー密度は上の式の積分から

…(*2)

と書けます。また単位体積単位波長あたりのエネルギー密度は

のように書けます。ここではプランク関数で

のように表されます(であることに注意しましょう)。積分されたプランク関数は

と表されます。ここではステファン・ボルツマン定数と言われるものです。

輻射を扱う際にintensity (or )がよく使われます。これは、ある方向の単位立体角あたり(進行方向に垂直な)単位面積単位時間あたりに進む光のエネルギーを表します。は方向に依存する量ですが、星の内部では等方に近いので、その依存性を無視すると、光のエネルギー密度

の関係があります。ここでは立体角を表し、は色々な方向に進む光のうち、立体角に入るものの割合を表します。この関係と(*2)から黒体放射のintensityがとなっていることがわかります。

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