[恒星物理学] 単原子分子理想気体(Monatomic ideal gas)

理想気体に対する分布関数は、フェルミ粒子であるかボーズ粒子であるかに関わらず、マクスウェル・ボルツマン分布となります。これは状態式の一般論での(*)式で

に対応します。上の条件のもとではが無視できます。ここで非相対論的な場合を考えましょう。すると

と書けます。粒子の内部状態に対する分布関数zを導入し

(は内部基底状態のエネルギーを表します)と書くと

…(*)

となります。この式を状態式の一般論での(*1)式に使うと粒子の数密度Nは

となりますので、(化学ポテンシャルをで割ったもの)は

…(**)

のように求められます(上の積分はガンマ関数の公式を使って求められます)。この関係を(*)式に代入することにより、理想気体に対して、運動量pをもつ粒子の単位位相空間あたりの粒子数f(p)は

と表され、マクスウェル・ボルツマン分布になることがわかります。

圧力は状態式の一般論での(*2)に非相対論的速度vと上式から

…(*1)

となり、よく知られる関係式が得られます。恒星内部の状態を表すのに粒子密度より物質密度が使われることが多いので、ガス粒子の平均分子量をと書き、(ここではアボガドロ数、は陽子質量)の関係を使って、理想気体の圧力を

…(#)

と表すことが多いです。

単位体積あたりの内部エネルギー(internal energy density)は状態式の一般論での式(*3)より

…(*)

と表されることがわかります。上の式は圧力の場合と同様に粒子密度を物質密度で表すと

という関係となります。は単位質量あたりの内部エネルギーを表し、は単位質量あたりの等積比熱(specific heat at constant volume)を表します。

(*1)式はガス粒子一個あたりの粒子の運動エネルギーがであることを表していますが、これが電子の静止エネルギーと等しくなるときの温度を出してみると

となり、この温度よりも高い温度では、理想気体の状態においても電子に対しては相対論的効果を考慮する必要があることを表しています。

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