[恒星物理学] 原始星

分子雲の中でジーンズ質量程度の質量を持つ塊が重力崩壊をし、恒星の生成が始まります。この過程は力学平衡の崩れから生じるので、自由落下タイムスケールで起こります。このタイムスケールはで与えられます。は密度です。よって密度の高い中心部で重力崩壊が速く進みます。最初に、中心に静水圧平衡となって高温の核が最初に形成されます。それが原始星です。その後も周りからガスが降ってくるので、原始星の質量は増加してゆきます。この段階では、質量降着に伴う重力エネルギーの開放によって大きなエネルギーが放出されます。原始星の質量が、半径がの時のluminosity は質量降着率をとすると

と表されます。原始星からは大きなエネルギーが放出されますが、原始星の周りにはダスト(固体微粒子)層が存在するので、放出されるエネルギーのほとんど全てが赤外線としてダスト層の外側に出て行きます。そのため、原始星の観測には赤外線、電波による観測が適しています。

原始星はある時点で、強い恒星風を発生させ、周りのガス・ダストを吹き払います。原始星からの恒星風は、双極流として赤外線および電波で観測されます。原始星に降り積もるガスは角運動量を持っているので、球対称的に降着が起こるのではなく、降着円盤ができていると想像されます。そのため、恒星風が円盤と垂直な方向に流れ出る双極流になると思われます。

強い恒星風により、周囲のガス・ダストが吹き飛ばされ、物質の降着が停止します。つまり、全体で静水圧平衡が成り立っている構造となり、その時点で恒星の質量が決まります。その段階で星は可視光で光る前主系列星として現れてきます。

 

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