[恒星大気の物理学] 太陽表面の元素組成

太陽のスペクトル線の解析により、太陽表面の詳細な元素組成が得られています。太陽表面の元素組成(solar abundance)は太陽系が生まれた当時の元素組成をほぼ表していると考えられ、銀河の種族Ⅰの星の標準的な元素組成と考えられています

最も多く存在するのが水素(質量含有量~0.7)で、次に多いのがヘリウム(質量含有量~0.28)です。ヘリウムの次の原子番号を持つリチウム(Li), ベリリウム(Be), ホウ素(B)の含有量が極端に少なく、元素含有量の原子番号をの分布に深い谷を形成しています。ヘリウムからベリリウムまでの原子核の多くは宇宙創世直後に合成されました(ビッグバン核合成)。それよりも重い原子核は、恒星内部および超新星爆発時に合成されました。

炭素以降は大まかに言って原子番号の大きくなるにつれて、含有量が少なくなっています。この傾向から大きく逸脱して、最も安定した原子核である鉄のグループが含有量のピークを形成しています(Iron-peak)。鉄のグループよりも重い原子核は、鉄の原子核に中性子が捕獲されて形成されました。

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