[恒星大気の物理学] スペクトル線に対するRadiative transfer、散乱と真の吸収

ある吸収線は、電子のエネルギーレベルの遷移で起こるが、そのプロセスは共鳴散乱(resonance scattering)と、真の(純粋な)吸収(true (or pure) absorption)とに分類することができます。共鳴散乱では、吸収によって高いエネルギーレベルに遷移した電子がすぐに元のレベルに戻り、吸収した光と同じ波長の光を発します。散乱は等方的に起こるので、散乱によってもある方向の光の強度は減少し、吸収線が形成されます。真の吸収の場合は、光子を吸収して電子が高いエネルギーに上がった直後にその原子(or イオン)が他の粒子と衝突し、エネルギーを与え、電子が下のエネルギーレベルに遷移します。この場合、吸収によって得たエネルギーは衝突した粒子の運動エネルギーになります。つまり、光子は破壊され、熱エネルギーとなるのです。

吸収係数と散乱係数に対して以下のような分類をしましょう。

=吸収線の振動数における連続吸収係数

=吸収線の振動数における連続散乱係数

=吸収線の共鳴散乱係数

=吸収線の真の吸収係数

これらの記号を使って、radiative transferの式を書き直すと

…(1)

となります。ここで発光係数に対してはKirchihoff-Planck relationと等方散乱を仮定しました。Optical depth

を使うと(1)式は

…(2)

となります。

を定義すると(2)式は

…(*)

のように表すことができます。この式はMilne-Eddington equationとして知られています。

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