[恒星物理学] 謎の星、エータ・カリーナ(カライニー)星

りゅうこつ座の変光星。

これはりゅうこつ座のエータ星、Eta Carinae星です。中心部の恒星は太陽の100〜120倍の質量を持っているとされており、系統としては青色超巨星(Blue Giant), 高光度青色変光星(Luminous Blue Variables, LBV)と分類されています。

この中心部は5.5年周期の連星になっていることがX線観測から明らかにされています。ちなみに伴星も太陽の30〜60倍と大質量星であるとされています。

エータ・カリーナ星はガスの噴出によって特殊な形状の星雲を作っています。中心星の回転軸に沿って双極流(dipole flow)が形成されていると考えらています。しかしその大噴出はなぜ起ったのかは明らかにされていません。LBVは輻射が優勢になりすぎることで外層が不安定となり、不規則な変光および噴出現象を起こすとされていますが、未解明のことが多く、その全容は明らかになっていません。

19世紀半ばまで明るかった(ガス噴出前)のですが、ガス噴出後に暗くなるという進化をたどっています。上記にもある通り、この現象を説明できる理論モデルは未だありません。ちなみに一番明るかった時で-1.0等星とシリウスに次いで明るい時代もありましたが、現在は6等星くらいで輝いて見えるようです。

多波長観測がなされており、チャンドラ衛星でX線観測がなされています(一番左のパネル)。可視光で輝いている領域のさらに外側にX線で明るい領域があるのがわかります。

 

いかがでしたか。そもそも大質量星はどのように形成されるのか、その理論モデルもまだまだ未解明です。つまり、このエータ・カリーナ星はその出生と現在の姿の両方が謎に包まれたままなのです。

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